特集 Special Article:
アルコール依存症治療の変遷 1.久里浜におけるアルコール依存症治療の変遷
湯本 洋介
1
1独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター
pp.12-16
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.04.02_0012-0016
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「Summary」1960年代に国立医療機関としては唯一のアルコール依存症専門治療病棟が久里浜病院に設立されて以降,アルコール依存症者の主体性を重要視し,開放病棟での治療を中心とした久里浜方式と呼ばれる治療スタイルが全国に広まっていった。昨今では,動機付け面接や認知行動療法などの新しい治療技法が取り入れられたことや,患者層の多様化に伴い,より個別性を重視した治療に焦点が当てられている。アルコール依存症の治療は入院治療が標準的であったが,外来治療プログラムやプレアルコホリック外来など,外来治療の選択肢も取り入れられるようになってきている。社会の変化に伴うニーズに合わせ,わが国のアルコール依存症の治療の先陣を切ってきた久里浜医療センターも,より一層のケアの充実や情報発信をしていくことが求められている。「Key Words」アルコール依存症,久里浜方式,アルコールリハビリテーションプログラム,GTMACK,プレアルコホリック
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