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第29回 リーダーの条件
三輪 洋人
1
1兵庫医科大学内科学上部消化管科主任教授
pp.80-82
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.15.01_0080-0082
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組織のリーダーには村長型と指揮官型があると聞いたことがある。村長型は皆の手本となって自らが他の人以上に一生懸命働くタイプである。指揮官型は,自分は動かずにいて「皆,突撃だ!」と命令するタイプである。常々,私はどのタイプなのかなあと思っていた。しかし自分の歴史を振り返るとどちらかに割り切れるほど単純なものではなかった。最初はもちろん村長型である。特に順天堂大学時代に研究を行っていた時代はそうだった。消化管領域の臨床研究自体をどうして施行すればいいのかのノウハウが全くない時代,自分が先頭を切って試行錯誤を繰り返しながらデータを集め,纏めていった。自分でプロトコールを練り,自分で症例を登録する。私のグループの先生は私の姿を見ながら何となく私の後をついてきてくれた。猿山のボス猿が実力を皆に見せつけて他を従わすイメージである。兵庫医科大学に教授で来てからも同様であった。
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