特集 CURRENT TOPICS 2nd GAST SUMMIT JAPAN学術講演会ハイライト
ワークショップ:日本ヘリコバクター学会のガイドラインを検証する 5 提言 胃癌予防
間部 克裕
1
1国立病院機構函館病院消化器科部長
pp.34-35
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.13.02_0034-0035
- 有料閲覧
- 文献概要
年間の胃癌による死亡者数は最近では約45,000人まで減少したが,胃癌の原因はほとんどがH. pylori感染を原因とするものであり,H. pyloriを除菌すれば予防できることがわかっている。そのため,施策として社会で取り組まなければならない時代といえる。正確な情報を発信して普及させていくことがわれわれ専門家に求められる役割となっている。今回のガイドラインにおいて胃癌予防は提言として発表された。総論には,H. pyloriの感染時期は幼少期であり,家族内感染が主であること,わが国では年を追うごとに感染率が低下していること,わが国の胃癌は分化型・未分化型にかかわらずほとんどがH. pyloriを原因とするものであること,H. pylori感染の有無,萎縮の程度で胃癌リスクが大きく異なること,早期にH. pylori感染検査を受けることが望ましいことが記載されている。
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.