連載 ワンポイントアドバイス・9
ヘリコバクター・ピロリ
ドロシー モトヤマ
,
謝花 小百合
pp.938
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902294
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最近,ヘリコバクター・ピロリというグラム陰性菌が,胃・十二指腸潰瘍を発症させる原因とされており,また,慢性胃炎を起こす一番の原因とも考えられています。アメリカでは,非ステロイド性抗炎症薬を使用していない消化性潰瘍患者の80%,そして胃がん患者の85%は,ヘリコバクター・ピロリ菌(H.ピロリ菌)感染が関係していると話われています。
この細菌は,子どもから大人まで全ての年齢層に影響しており,6歳以前の子どもは,ピロリ菌感染,消失,そして再感染するパターンを示しています。特に保育園の子どもは,吐物などの原因で最も感染を受けやすいと言われています。
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