特集 ヒトの再生をめぐる諸問題
実用化レベルまで到達しつつある再生医療
菊地 哲広
1
,
髙橋 淳
2
1京都大学iPS細胞研究所特定拠点助教
2京都大学iPS細胞研究所所長,教授
キーワード:
再生医療
,
iPS細胞
,
遺伝子治療
,
薬機法
,
iPS細胞ストックプロジェクト
Keyword:
再生医療
,
iPS細胞
,
遺伝子治療
,
薬機法
,
iPS細胞ストックプロジェクト
pp.15-19
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.30.01_0015-0019
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再生医療は,何らかの原因で損傷された組織を修復することを目的とした医療である。歴史的には自己の体細胞や間葉系細胞を用いた治療からスタートしたが,2007年にヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立が報告されて以降,これをもとにこれまでには製造できなかった組織や臓器を再生できるのではないかという期待が高まっている。2014年には自家細胞を用いたiPS細胞による加齢黄斑変性への細胞移植が行われ,その後も眼科疾患,パーキンソン病,心不全,脊髄損傷などに対する臨床試験が行われている。これらの新しい技術による治療は,今までの治療にはなかった安全性や治療効果に対する懸念があり,健全に研究や臨床応用を進めていくために規制対応が進められている。「KEY WORDS」再生医療,iPS細胞,遺伝子治療,薬機法,iPS細胞ストックプロジェクト
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