連載
ホルモンQ&A
大須賀 穣
1
1東京大学大学院医学系研究科産婦人科学教授
pp.67-69
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.28.03_0067-0069
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器質性疾患のない過多月経に対して一般的には薬物療法が第一選択であるが,薬物療法は長期間になることが多い。このため薬物療法を望まない場合や薬物療法に抵抗性の場合は手術療法が選択肢となる。手術療法としては子宮全摘術と子宮内膜アブレーションがあるが,より侵襲性の少ない子宮内膜アブレーションについて記載する。子宮内膜アブレーションは無月経を目的として子宮内膜を破壊する方法で,諸外国ではさまざまな器具と方法が使われている。第1世代と第2世代に大別され,第1世代は全身麻酔下に子宮鏡下でローラーボールによる焼灼破壊か子宮内膜切除,もしくはレーザー破壊を行う。第2世代は局所麻酔下に外来ベースで行うものであり,熱バルーン,バイポーラ型ラジオ波焼灼療法がある。患者満足度は同等で,子宮摘出術を必要とする確率は第2世代のほうが低いことがメタ解析で報告されている1)。
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