連載
ホルモンQ&A
大須賀 穣
1
1東京大学大学院医学系研究科産婦人科学教授
pp.77-79
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.26.03_0077-0079
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月経以外に性器から出血することを不正性器出血という。原因として,炎症,ホルモン異常,良性腫瘍,腟部びらん,悪性腫瘍,妊娠関連の異常,出血をきたす全身性の疾患,医原性のもの,排卵に伴う中間期出血などがある。まずは,問診により月経歴を含む全身の状態と出血の時期,頻度,経過など出血の状況を把握する。これにより,たとえば排卵に伴う中間期出血では,出血が排卵の時期に起きることから推定できる。また,出血傾向が問診で認められれば全身の疾患に伴うものであることが推測できる。肥満や無月経があれば子宮体癌のリスクが高いことがわかる。出血傾向をきたす薬剤やホルモンに影響する薬剤は医原性の不正性器出血の原因となりうる。
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