連載
ホルモンQ&A
山口 明子
1
,
小宮 ひろみ
2
1福島県立医科大学産科婦人科学講座
2福島県立医科大学附属病院性差医療センター部長
pp.72-75
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.26.04_0072-0075
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
自律神経失調症とは,一般に種々の身体的自律神経性愁訴をもち,しかもこれに見合うだけの器質的変化がなく,原因も不明であり自律神経機能失調に基づくと思われる一連の病態とされる1)。症状は多彩であり,頭痛,めまい,疲労感,不眠,ふるえ,四肢冷感,発汗異常,動悸,息切れ,胸部圧迫感,胸痛,食欲不振,胃部膨満感,便秘,下痢などが挙げられる。男性より女性に多いとされ,性ホルモンが関連すると考えられている。また,更年期障害においても,血管運動神経症状(のぼせ,発汗,冷え,動悸)や胸部症状(胸痛,息苦しさ)をはじめ,疲労感,頭痛,肩こり,めまいなどは自律神経失調症様症状に分類されており2),更年期障害自体を更年期に起こる自律神経失調症とする考え方もある3)。
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.