特集 生殖医療UP-TO-DATE
卵胞活性化療法
河村 和弘
1
1国際医療福祉大学医学部産婦人科教授
pp.63-67
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.03_0063-0067
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「Summary」卵巣内の残存卵胞が限界値以下となると,原始卵胞の活性化が起こらず,無排卵となって閉経する。このような患者の最も有効な不妊治療法は提供卵子を用いた体外受精胚移植であり,自らの卵子で妊娠することは非常に困難である。われわれは,残存卵胞数の減少により体内では卵胞が活性化しない患者から卵巣を摘出し,皮質組織を体外培養することでPI3Kシグナルの賦活化とHippoシグナルの抑制を行い,卵胞を活性化させる方法を開発した。その臨床応用を行い,世界初の妊娠・出産に成功している。本稿では,われわれが開発した卵胞活性化療法(in vitro activation;IVA)について概説する。「Key words」POI,卵胞活性化療法(in vitro activation),PI3Kシグナル,Hippoシグナル
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