特集 各がん種のoncology領域や薬物療法の進歩、この5年間で何がどう変わった?
座談会 わが国におけるがん遺伝子パネル検査の現状と将来展望
室 圭
1
,
衣斐 寛倫
2
,
砂川 優
3
,
武藤 学
4
1愛知県がんセンター薬物療法部 部長、副院長
2愛知県がんセンターがん標的治療トランスレーショナルリサーチ分野 分野長、病院ゲノム医療センターセンター長
3聖マリアンナ医科大学臨床腫瘍学講座 主任教授
4京都大学医学研究科医学専攻内科学講座腫瘍内科学 教授
pp.6-11
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.03_0006-0011
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室 本座談会では、第一線でがん遺伝子パネル検査(comprehensive genomic profiling:CGP)にかかわっておられる先生方に、CGP検査の現状と将来について、ざっくばらんにお話いただきたいと思っています。早速ですが、先生方の施設でのCGP検査の現況を、それぞれお聞かせ願えますか。武藤 京都大学医学部附属病院(以下、京大病院)はがんゲノム医療中核拠点病院で、当院のエキスパートパネルに参加している連携病院は18施設あります。一時期は20数施設あったのですが、基準をクリアした5施設(現在は8施設)には、卒業ということで自立してもらっています。多いがん種は、膵臓がんをはじめとする消化器がん、肺がん、脳腫瘍で、最近では乳がんが増えています。

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