特集 骨髄異形成症候群(MDS)診療の進歩と課題
小児MDS
西村 聡
1
1公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院消化器センター内科
キーワード:
小児
,
骨髄異形成症候群
,
遺伝性骨髄不全症候群
,
小児不応性血球減少症
Keyword:
小児
,
骨髄異形成症候群
,
遺伝性骨髄不全症候群
,
小児不応性血球減少症
pp.57-61
発行日 2018年2月20日
Published Date 2018/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.36.02_0057-0061
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小児の骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)は成人とは異なる特徴を有する。たとえば,成人で認められる鉄芽球性貧血と5q-症候群は小児ではきわめてまれである。一方で,de novo MDSだけでなく,血球減少や血球の異形成の背景にFanconi貧血(Fanconi anemia;FA)やShwachman-Diamond症候群などの遺伝性骨髄不全症候群(inherited bone marrow failure syndrome;IBMFS)やDown症候群が存在することは非常に重要な点である。これらの成人との相違点に鑑み,2008年に改訂されたWHO分類第4版で,小児MDSは独立した項目として扱われるようになった1)。小児MDSのうち,若年性骨髄単球性白血病(juvenile myelomonocytic leukemia;JMML)とDown症候群関連骨髄増殖症は特殊な疾患であるため,ここでは記さず,一般的なde novo MDSを中心に概説する。「KEY WORDS」小児/骨髄異形成症候群/遺伝性骨髄不全症候群/小児不応性血球減少症
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