今月の主題 アレルギー診療の実際
喘息
慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喘息
馬島 徹
1
,
堀江 孝至
1
1日本大学医学部第1内科
pp.244-247
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907350
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●COPDには肺気腫,慢性気管支炎,気管支喘息の一部が含まれ,それぞれがオーバーラップしている.
●COPDや喘息では気道粘膜にマクロファージや活性化T細胞の浸潤がみられ,慢性気管支炎では杯細胞過形成や粘膜下腺の細胞増生,肥大がみられ,喘息では好酸球,T細胞,肥満細胞,好塩基球などの炎症細胞や,気道上皮の剥離,粘膜・粘膜下の浮腫,上皮杯細胞化生,粘膜下腺過形成などを認める.
●COPD,喘息の治療にはβ2刺激薬,テオフィリン薬,抗コリン薬の気管支拡張薬が用いられるが,COPDでは抗コリン薬,喘息では吸入β2刺激薬が第一選択である.テオフィリン薬は両者に有効である.喘息では吸入ステロイドは最も効果があるが,COPDでは確立されていない.
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