特集 胃癌:低侵襲治療と集学的治療の個別化へ向けて
早期胃癌に対する内視鏡治療適応の現状と展望
滝沢 耕平
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科医長
pp.23-27
発行日 2017年5月20日
Published Date 2017/5/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.05_0023-0027
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早期胃癌に対する内視鏡治療は2000年代に入り内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)の登場により劇的に変化した。2006年には保険診療として承認され,当初は限られたハイボリュームセンターだけで行われていたESDが,現在では全国に広く普及している。手技の安定化に伴い,適応の拡大も検討されるようになり,従来の適応を超える病変に対してもリンパ節転移リスクのきわめて低い病変に対しては適応拡大病変として試験的な治療が行われていたが,ようやく前向き臨床試験により長期予後に関するエビデンスも証明され,標準治療として認められる日がやってきた。本稿では早期胃癌に対するESD適応の現状と展望について解説する。「key words」早期胃癌,内視鏡切除,内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD),適応拡大
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