特集 胃癌:低侵襲治療と集学的治療の個別化へ向けて
胃癌の内視鏡診断
池原 久朝
1
1日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野 助教
pp.19-22
発行日 2017年5月20日
Published Date 2017/5/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.05_0019-0022
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年,内視鏡診断機器の進歩に伴い,画像強調内視鏡などの新たな診断デバイスが広く普及し,急速に診断学が進歩している。また,胃癌発生の主たる原因であるHelicobacter pylori (HP )の感染率は生活環境の改善に伴い,若年者ではきわめて低率となっている。また,HP に対する除菌療法が保険収載され,多くのHP 感染患者に対して除菌療法が施行されるようになった。このように胃癌発生に関わる環境が劇的に変化してきている。このような背景で,HP 陰性者(未感染者およびHP 除菌後)に発生する胃癌が近年注目されている。本稿では,胃癌内視鏡診断に関して胃癌検診における実際のスクリーニングのコツ,HP 除菌後胃癌,HP 陰性胃癌について概説する。「key words」胃癌,胃癌検診,ピロリ陰性胃癌,除菌後胃癌
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.