特集 大腸癌診療 update 2016
大腸癌の疫学と早期診断・治療の進歩
卜部 祐司
1
1広島大学病院内視鏡診療科助教
キーワード:
大腸癌
,
疫学
,
リスクファクター
,
早期診断・治療
Keyword:
大腸癌
,
疫学
,
リスクファクター
,
早期診断・治療
pp.9-13
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.12_0009-0013
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食生活を中心とした生活環境の変化や高齢化などで,日本では大腸癌患者が増加の一途を辿っている。国立がん研究センターがん対策情報センターの発表1)によると,大腸癌は癌死亡数が多い臓器順において全体で2位(男性3位,女性1位),癌罹患数はすべての癌のなかで最も多く(男性2位,女性2位),日本人における主要な癌発症部位の1つである(図1)。大腸癌に対する癌検診の有用性については,米国において大腸内視鏡を主体とした大腸癌スクリーニングの強化により,男女ともに大腸癌罹患率・死亡率は減少傾向に転じており2),リンパ節や遠隔転移のないStageⅡ以下の大腸癌であれば85%の5年生存率が期待できる3)ことから,大腸癌の早期発見・早期治療は重要である。本稿では大腸癌の疫学と早期診断・治療に関する現状について示したい。「KEY WORDS」大腸癌,疫学,リスクファクター,早期診断・治療
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