特集 胆管癌診療の現況
1.胆管癌の疫学・成因・リスクファクター
窪田 賢輔
1
1横浜市立大学附属病院内視鏡センター
キーワード:
胆管癌
,
疫学
,
リスクファクター
Keyword:
胆管癌
,
疫学
,
リスクファクター
pp.1365-1370
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001963
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胆管癌は東南アジアに比較的多い疾患である.60歳以降で発症し,膵癌・肝臓癌と比較し高齢になるほど顕著になっている.特徴的な遺伝子異常として,PRKACA/PRKACB癒合遺伝子,ELF3,ARID1B変異が報告されている.リスクファクターとして,胆管拡張型の膵胆管合流異常症,潰瘍性大腸炎を合併した原発性硬化性胆管炎,萎縮を呈した肝内結石症,IgG4関連硬化性胆管炎や,高濃度のジクロロメタン1,2ジクロロプロパンへの曝露が指摘されている.最近,ゲノム解析の進歩により免疫check point療法などへの治療の選択肢が拡大している.
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