特集 気管支喘息とその周辺 Up to Date
Ⅰ.気管支喘息の病態と治療
発症予防
成田 雅美
1
1杏林大学医学部小児科学教室
キーワード:
気管支喘息
,
発症予防
,
受動喫煙
,
ビタミンD
,
腸内細菌叢
Keyword:
気管支喘息
,
発症予防
,
受動喫煙
,
ビタミンD
,
腸内細菌叢
pp.1429-1432
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001930
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SUMMARY
▷気管支喘息は多因子性疾患で,発症には遺伝的因子と生後早期の環境因子が強く関与する.
▷ダニ感作は喘息発症のリスク因子だが,ダニ曝露回避のみの介入は発症予防として推奨されない.
▷妊娠中の母親の喫煙や受動喫煙,出生した児の受動喫煙の回避は喘息発症予防のため推奨される.
▷妊娠中からのビタミンD不足の是正は発症予防に有用である可能性がある.
▷腸内細菌叢は生後早期の環境因子と喘息発症をつなぐメカニズムとして重要であるが,プロバイオティクス投与による発症予防効果はみとめられていない.

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