特集 もっと知りたい!妊婦の栄養・食事の疑問点
Ⅰ.総 論
6.母体栄養への介入により児のアレルギー疾患発症予防は可能か?
成田 雅美
1
1杏林大学医学部小児科学教室
キーワード:
アレルギー疾患発症予防
,
ビタミンD
,
プロバイオティクス
Keyword:
アレルギー疾患発症予防
,
ビタミンD
,
プロバイオティクス
pp.1110-1114
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001358
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要旨
妊娠中や授乳中の母親の栄養は児のアレルギー疾患の発症に深く関与している.特定の食物除去は児の感作予防にならず,発症予防効果も認められていない.ビタミンDやオメガ3不飽和脂肪酸が不足するとアレルギー疾患のリスクが高まる.腸内細菌叢の異常を改善させるために,プロバイオティクスを妊娠中から内服することによりアトピー性皮膚炎の発症予防効果があることが報告されている.しかし栄養への介入の効果はもともとの食事内容など個人の状況により大きく異なるため注意が必要である.

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