特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
8 消化管
腹膜炎
岩元(木下) 典子
1
1国立国際医療研究センター国際感染症センター
pp.168-173
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001299
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サマリー
1 感染臓器:
腹膜
2 想定する微生物:
肺炎球菌(原発性の場合は最も頻度が高い),A群溶血性レンサ球菌,黄色ブドウ球菌およびグラム陰性腸内細菌など
3 提出すべき検査:
腹水検査,腹水培養,画像検査
4 経験的治療:
想定する上記微生物と重症度に応じて第3世代セファロスポリン±嫌気性菌カバー,バンコマイシン
5 標的治療:
感受性検査を参考にできるだけスペクトラムの狭い抗菌薬を選択する
6 治療効果判定:
臨床的な反応(発熱や腹痛の改善),末梢白血球数の正常化
7 Oral switch:
エビデンスが限られている
8 治療期間:
対象微生物により異なる
原発性腹膜炎:レンサ球菌性原発性腹膜炎;10~14日間
:グラム陰性菌;10~21日間
緑膿菌,黄色ブドウ球菌;最低21日間
Enterococcus属;21日間
適切な術後の続発性腹膜炎:5~10日間
9 参考となる成書やガイドライン
文献1),2),3),4),5),6)
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