連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
癌性腹膜炎が疑われた結核性腹膜炎の1例
高野 忠夫
1
,
石橋 ますみ
2
1東北大学未来医工学治療開発センター(TRセンター)臨床応用部門
2東北大学医学部産婦人科
pp.272-276
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102598
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症 例
■患者 30歳代女性,未婚,0妊0産.
■主訴 4か月前からの腹痛.
■既往歴 10歳時,虫垂切除術.
■現病歴
持続する腹痛を主訴に近医消化器内科を受診した.消化管精査にて異常を認めなかった.クラミジア抗体が陽性であったため抗菌薬治療を受けたが,下腹部痛は軽快しなかった.超音波断層法にて腹水貯留を認めたため,腹部・骨盤CTおよびMRIを施行した.画像所見から卵巣癌,癌性腹膜炎を疑われ,当科紹介となった.
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