特集 「食べる」ことをめぐる問題―今,知っておきたい偏食・摂食障害・摂食嚥下障害への対処法―
Ⅲ.食べられない子どもへの対応 精神・心理面から
摂食症の診断と病態
安藤 哲也
1,2
1国際医療福祉大学病院心療内科
2国際医療福祉大学医学部心療内科学
キーワード:
DSM-5-TR
,
食行動症及び摂食症
,
ICD-11
,
食行動症又は摂食症
Keyword:
DSM-5-TR
,
食行動症及び摂食症
,
ICD-11
,
食行動症又は摂食症
pp.785-792
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001082
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SUMMARY
▷「食行動症及び摂食症群」は,持続する摂食行動の異常により健康と心理社会的機能が障害される重篤な疾患である.
▷米国精神神経学会の診断基準DSM-5-TRでは「食行動症及び摂食症群」群には「神経性やせ症」「神経性過食症」「むちゃ食い症」「回避制限性食物摂取症」「異食症」「反芻症」「食行動症又は摂食症,他の特定される」「食行動症又は摂食症,特定不能」が含まれている.
▷遺伝的な脆弱性と環境要因の相互作用による生物学的な基盤をもつ疾患である.
▷発症後は飢餓と異常な食行動の生理学的な影響や,報酬と食欲に関する神経回路の異常,習慣形成や条件付け学習が,これらの疾患の強迫的な性質を形成している.
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