Japanese
English
特集 DSM-5からDSM-5-TRへ—何が変わったのか
物質関連症及び嗜癖症群—DSM-5-TRでの変更点
Substance-Related and Addictive Disorders: Revised in DSM-5-TR
宮田 久嗣
1,2
Hisatsugu Miyata
1,2
1東京慈恵会医科大学精神医学講座
2医療法人光生会平川病院
1Department of Psychiatry, Jikei University School of Medicine
2Medical corporation Koseikai, Hirakawa Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
物質使用症
,
substance use disorder
,
行動嗜癖
,
behavioral addiction
,
ギャンブル
,
gambling
,
DSM-5-TR
Keyword:
物質使用症
,
substance use disorder
,
行動嗜癖
,
behavioral addiction
,
ギャンブル
,
gambling
,
DSM-5-TR
pp.1428-1432
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207105
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
抄録
「物質関連症及び嗜癖症群」では,DSM-5において,物質依存症に代わって物質使用症が新たに診断名として採用され,また,行動嗜癖症のギャンブル行動症が初めてこの疾病カテゴリーに組み入れられたという2つの画期的な変更があったためか,DSM-5-TRではほとんど変更はみられない。ほぼDSM-5を踏襲している。しかし,その裏では,インターネットゲーム嗜癖,性嗜癖,運動嗜癖,買い物嗜癖と称される反復性行動が行動嗜癖症の基準を満たすのか,エビデンスの集積が行われている。DSMはICDと異なり,エビデンスをベースに診断基準を変革していくことに躊躇しない立場をとっているため,今後とも目の離せない領域と言える。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.