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特集 DSM-5からDSM-5-TRへ—何が変わったのか
双極症及び関連症群—DSM-5からDSM-5-TRへの変更点
Bipolar and Related Disorders: What has Changed from DSM-5 to DSM-5-TR?
松尾 幸治
1
Kouji Matsuo
1
1埼玉医科大学医学部精神医学
1Department of Psychiatry, Fuculty of Medicine, Saitama Medical University, Saitama, Japan
キーワード:
DSM-5-TR
,
躁エピソード
,
manic episode
,
抑うつエピソード
,
major depressive episode
,
診断基準
,
diagnostic criteria
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
Keyword:
DSM-5-TR
,
躁エピソード
,
manic episode
,
抑うつエピソード
,
major depressive episode
,
診断基準
,
diagnostic criteria
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
pp.1358-1363
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207093
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抄録
DSM-5からDSM-5-TR(以下,TR)となって,診断基準については大幅な変更はないものの,DSM-5の解説欄で曖昧な表現だった箇所が,新しいエビデンスや細かい解説が追加されたりして,より明確になった。TRで目立った変更点としては,双極症Ⅰ型の診断の抑うつエピソードについては触れられなくなったこと,解説で極性が追加されたこと,うつ病との鑑別がより詳しくなったこと,抗うつ薬による躁エピソードは双極症を疑うとする傾向が強まったこと,抗NMDA(N-methyl-D-aspartate)受容体脳炎に少し触れられていること,特定用語では双極症Ⅰ型,Ⅱ型,躁エピソード,抑うつエピソードと分けて記載を求めるようになり,より細分化されたこと,あたりだろう。
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