特集 子どもの皮膚診療を極めるために
Ⅲ 専門医への紹介が必要な皮膚疾患
先天性ポルフィリン症
新宅 治夫
1
1大阪公立大学大学院医学研究科
pp.265-271
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000987
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診療のポイント
■先天性ポルフィリン症は,ヘムの合成に関与する酵素群をコードする遺伝子の変異により,種々の病態を生じる10万人に数人のまれな遺伝性代謝疾患である.
■皮膚へのポルフィリンの蓄積による皮膚光線過敏症を主とする皮膚ポルフィリン症とポルフィリンの前駆体の蓄積による急性神経症状を主とする急性ポルフィリン症とに分類される.
■確定診断には遺伝子診断が必要である.
■治療は光線防御,ヘミン投与など対症療法のみである(2021年より核酸医薬のRNAi治療薬〈ギボシランナトリウム:ギブラーリ®皮下注189mg〉が急性ポルフィリン症の4病型に使用できるようになった).
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