今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常
知っておきたいその他の代謝異常
ポルフィリン症
佐々木 英夫
1
1山形大第3内科
pp.954-956
発行日 1976年7月10日
Published Date 1976/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206649
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ポルフィリン症(ポ症)porphyriaは,遺伝性代謝疾患の中でも最も研究の進んだ分野のひとつではあるが,最近の研究の進展はさらに目ざましく,1965年,Tschudyら1)により提唱された画期的な"primary overproductiontheory"も新しい酵素活性測定の確立により,泡と消えようとしている.また,erythropoietic protoporphyriaにおける肝と骨髄の両方でのポルフィリン(ポ)代謝異常の発見2)や腎のALA synthetaseの発見3)などからも,病型分類の基本とされる肝性と骨髄の区分4)も再検討を余儀なくされている.
本文ではこれらの新しつ知見を加えて,ポ症の概説を試みたい.
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