特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅱ.造血器腫瘍の現在と未来
乳児急性リンパ性白血病
宮村 能子
1
1大阪大学大学院医学系研究科小児科学
キーワード:
乳児急性リンパ性白血病
,
KMT2A遺伝子再構成
,
多施設共同臨床試験
,
国際共同研究
Keyword:
乳児急性リンパ性白血病
,
KMT2A遺伝子再構成
,
多施設共同臨床試験
,
国際共同研究
pp.887-892
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000571
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SUMMARY
▷生後1歳未満に発症する乳児急性リンパ性白血病(ALL)は,長期無イベント生存率50%以下の希少難治な疾患である.
▷乳児ALLの70~80%でKMT2A遺伝子再構成がみとめられ,これが最も強力な予後不良因子である.
▷乳児ALLに特化した臨床試験が国内外で継続的に行われており,徐々に治療成績の改善が得られているが新規の治療戦略の確立が急務である.
▷希少難治な乳児ALLに対するエビデンスレベルの高い新規治療戦略の確立のためには国際共同研究での検証が求められており,現在それに向けて準備をすすめている.
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