特集 小児のがん―最近の動向
5.肝芽腫
菱木 知郎
1,2
,
川久保 尚徳
1,2
1国立成育医療研究センター小児がんセンター腫瘍外科
2国立がん研究センター中央病院小児腫瘍外科
キーワード:
肝芽腫
,
化学療法
,
外科療法
,
臨床試験
,
国際共同研究
Keyword:
肝芽腫
,
化学療法
,
外科療法
,
臨床試験
,
国際共同研究
pp.1045-1056
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000947
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肝芽腫の治療成績は最近40年間で飛躍的に向上し,近年では3年無病生存率は80%にのぼる.これにはわが国,ヨーロッパ,北米の研究グループが遂行した臨床試験が大きく貢献してきた.さらに,稀少であるがゆえに国際的なコラボレーションの気運は以前より高く,2000年代に入り各研究グループの過去の臨床試験登録症例を集積した肝芽腫1,600余例よりなるデータベースとそれに基づくリスク分類の構築が行われ(CHICデータベース),さらにはこれに基づき2017年にいよいよ欧米,アジア,オセアニアの国々が参加する大規模な国際共同臨床試験(PHITT)が開始された.肝芽腫治療の最新の動向について概説する.
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