特集 地味に進化している⁉ 定番の婦人科診療をブラッシュアップ
II.感染症ほか外陰疾患
10.梅 毒
大石 元
1
1国立健康危機管理研究機構国立国際医療研究センター病院産婦人科
キーワード:
先天梅毒
,
ベンザチンペニシリンG(ステルイズ®)
,
ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応
Keyword:
先天梅毒
,
ベンザチンペニシリンG(ステルイズ®)
,
ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応
pp.1361-1366
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001443
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要旨
梅毒トレポネーマの感染はほぼ性行為感染によるものである.感染症発生動向調査では,女性患者は若年層が中心であり,特に母子感染症である先天梅毒が増加している.梅毒合併妊娠は年間300例を超え,先天梅毒は2023年に37例となった.生殖可能年齢の女性に対しては,先天梅毒を起こさないための治療としてベンジルペニシリンベンザチン水和物筋注製剤(ステルイズ®)がわが国でも使用可能となり,今後経口ペニシリン製剤からペニシリン筋注に移行する可能性がある.

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