特集 地味に進化している⁉ 定番の婦人科診療をブラッシュアップ
ねらい
五十嵐 敏雄
1
1帝京大学ちば総合医療センター産婦人科
pp.1305-1305
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001431
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婦人科外来診療は比較的パターン化されている.主訴としては過多月経,月経困難症,月経不順などの月経異常,不正性器出血,下腹痛,かゆみなどが定番である.それに続く定番の訴えとしては,検診で指摘された子宮頸部細胞診異常,生殖年齢女性においては無月経,妊娠確認,不妊症や不育症,そして月経前症候群があり,周閉経期またはそれ以降の女性においては更年期障害,膀胱/子宮の下垂感,排尿トラブル,外陰や帯下の悩み,骨粗鬆症や骨量減少などがある.検査や対処法もおよそパターン化されていて,「産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編」などのマニュアル本の普及もあって,全国のクリニックや病院で一定レベル以上の診療がなされている.こうしたことから,定番の外来診療の多くは10年以上ほぼ変化がなく,多くの先生は最近の診療ガイドラインに細部まで目を通すこともなく,研修医時代に教わった診療を続けているのではないだろうか?

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