特集 エキスパートに聞く!不妊治療施設における指針と工夫
Ⅱ.不妊症関連疾患
6.卵巣子宮内膜症性囊胞と不妊症
五十嵐 敏雄
1
,
吉田 郷佑
1
,
齊藤 僚太郎
1
1帝京大学ちば総合医療センター
キーワード:
腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術
,
卵巣子宮内膜症性囊胞
,
卵巣チョコレート囊胞
,
乳酸リンゲル液
Keyword:
腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術
,
卵巣子宮内膜症性囊胞
,
卵巣チョコレート囊胞
,
乳酸リンゲル液
pp.747-753
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001258
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要旨
卵巣子宮内膜症性囊胞は不妊症の一因となる.機序は卵巣予備能低下,腹腔環境異常,着床異常などが関与するとされる.囊胞摘出術は術後自然妊娠に貢献するが,最近は卵巣のダメージを懸念し手術を回避して体外受精・胚移植(IVF-ET)を直接選択することが多い.卵巣予備能が少ない,両側性,高年齢の場合はIVF-ETがよいが,囊胞を摘出しないと採卵困難,感染,周産期合併症,癌化等の問題が残る.現在,囊胞の大きさ別の臨床指針はなく,本稿ではおもに囊胞内容液漏出の影響を少なくした新しい囊胞摘出術を紹介する.

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