今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方
部位別各論 : 卵巣
子宮内膜症性囊胞癌化を示唆する画像の特徴は?
棚瀬 康仁
1
,
小林 浩
1
1奈良県立医科大学産科婦人科学教室
pp.912-918
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209489
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●まずは子宮内膜症性囊胞の診断を行う.これは癒着など周囲の所見を含め全体像で捉える.次に隆起性病変の有無を確認する.病変があれば,造影MRIをとり悪性所見の有無を確認する.
●外来での超音波検査を行う時点,またはアレルギー歴などで造影剤を用いることができない場合は,子宮内膜症関連卵巣がんを疑う隆起性病変の形態的特徴(縦長,大きい病変,前壁付着)が,良悪性の鑑別の一助になる可能性がある.
●また,年齢,囊胞径,子宮内膜症の臨床経過,治療歴などから,リスクの高い症例かどうかを総合的に判断し,画像読影の際には放射線科のレポートのみに依存することなく,悪性所見を見逃さないよう,細心の注意を払う.
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