特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(3)婦人科続編
Ⅰ.婦人科一般
5.どうして卵巣子宮内膜症性囊胞は感染しやすいの?治療上の注意点はあるの?
北島 道夫
1,2
1高邦会高木病院女性医療センター
2国際医療福祉大学
キーワード:
卵巣子宮内膜症性囊胞
,
骨盤内炎症性疾患(PID)
,
卵管卵巣膿瘍(TOA)
Keyword:
卵巣子宮内膜症性囊胞
,
骨盤内炎症性疾患(PID)
,
卵管卵巣膿瘍(TOA)
pp.383-388
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001089
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要旨
子宮内膜症と骨盤内感染は相互に病態が関連している可能性がある.子宮内膜症の発症・進展には不顕性の子宮内感染の関与が指摘されており,また,子宮内膜症は骨盤内感染を助長する局所環境を構築・提供している側面がある.卵巣子宮内膜症性囊胞を有する場合,卵管卵巣膿瘍の発症のリスクが高く,また重症化・治療抵抗性のリスクであり,発症した場合は早期介入が重要であるため,生殖補助医療等の不妊治療の際には留意が必要である.

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