特集 産婦人科における素朴な疑問と解説（3）婦人科続編
Ⅰ．婦人科一般
7．どうして卵巣成熟奇形腫は茎捻転を起こしやすいの？卵巣子宮内膜症性囊胞は捻転しないの？
橋本 優子
1
,
佐久間 千晶
1
,
五十嵐 敏雄
1
1帝京大学ちば総合医療センター 産婦人科
キーワード：
卵巣成熟奇形腫
,
卵巣固有靱帯
,
茎捻転
Keyword:
卵巣成熟奇形腫
,
卵巣固有靱帯
,
茎捻転
pp.395-400
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001091
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要旨
卵巣成熟奇形腫は茎捻転を起こしやすい．われわれは奇形腫症例では卵巣固有靱帯が健側より有意に長いことを報告した．囊腫最大径と卵巣固有靱帯の長さには相関はなかった．奇形腫の茎捻転は骨盤漏斗靱帯を軸とする場合が多いことも確認した．卵巣固有靱帯が長く骨盤漏斗靱帯が短いと，その短い靱帯を軸とする捻転が起こると考えられる．卵巣成熟奇形腫の捻転には卵巣固有靱帯が長いことが関連している可能性がある．
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