特集 どうする?産婦人科救急―ハイリスク患者の周術期管理―
III.どうする?細菌性腹膜炎疑い患者の周術期管理
9.婦人科患者の骨盤腹膜炎・汎発性腹膜炎への対応
宮﨑 博章
1
1小倉記念病院感染管理部
キーワード:
骨盤内感染症(PID)
,
卵管卵巣膿瘍(TOA)
,
腹腔鏡下手術
,
画像誘導ドレナージ
Keyword:
骨盤内感染症(PID)
,
卵管卵巣膿瘍(TOA)
,
腹腔鏡下手術
,
画像誘導ドレナージ
pp.787-790
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000772
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要旨
骨盤腹膜炎とは,小骨盤内に炎症が波及し,さらに進行すると汎発性腹膜炎となる.腟からの上行感染のため,起因菌は嫌気性細菌,好気性細菌など多岐にわたり,しばしば複数菌が検出される.子宮付属器に膿瘍が形成されると卵管卵巣膿瘍となる.画像検査は,卵管卵巣膿瘍の診断において重要である.骨盤腹膜炎の治療は,抗菌薬が必要となるが,卵管卵巣膿瘍では,開腹術,腹腔鏡下手術が必要となる場合もある.近年は,より低侵襲である画像誘導ドレナージも行われている.
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