特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
早産 頸管早期熟化の観点から
大槻 克文
1
1昭和大学江東豊洲病院 周産期センター
キーワード:
炎症
,
感染
,
子宮筋層
,
早産
,
白血球
,
マクロファージ
,
子宮頸管熟化
,
Trefoil Factor-1
,
Serine Peptidase Inhibitor Kazal-Type 5
,
膠原線維
,
生体防御
Keyword:
Cervical Ripening
,
Inflammation
,
Leukocytes
,
Obstetric Labor, Premature
,
Infections
,
Myometrium
,
Trefoil Factor-1
,
Serine Peptidase Inhibitor Kazal-Type 5
,
Macrophages
pp.133-138
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083860
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妊娠継続に伴う子宮頸部の変化は軟化、熟化、子宮口開大、産褥期の復古というリモデリングという過程が存在し、陣痛発来から分娩に至る過程とは常にリンクしている。一方、早産に伴う子宮口開大と子宮収縮発来の機序は正期産のそれとは異なっているとされている。頸管炎や絨毛膜羊膜炎が主因の1つであるような主たる早産ならびに満期産における自然陣発後の分娩では子宮頸管熟化が先行する。その病態生理的過程においては一部、炎症関連遺伝子蛋白の発現が重複しながら行われるとされている。一方で、子宮頸管熟化不全の場合、相対的にその生理的過程開始が遅延していると考えられる。
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