特集 遺伝診療・ゲノム医療の最新動向―産婦人科医のためのナビゲーション―
Ⅱ.各論
6.不育症の遺伝診療
矢野 好隆
1
,
後藤 志信
1,2
,
杉浦 真弓
1,2
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学
2同 臨床遺伝医療部
キーワード:
胎児染色体異常
,
着床前遺伝学的検査
,
多因子疾患
Keyword:
胎児染色体異常
,
着床前遺伝学的検査
,
多因子疾患
pp.169-174
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001029
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要旨
不育症の4大原因は抗リン脂質抗体症候群,先天子宮形態異常,カップルの染色体構造異常,胎児・胎芽の染色体異数性である.染色体構造異常,異数性に起因する症例は染色体の過不足がなければ出産に至る.流産回避を目的とする着床前遺伝学的検査が実施されているが,出産率改善は証明されていない.原因不明不育症は多因子遺伝によるcommon diseaseと考えている.抑うつ,不安障害の頻度が15%と高率であるため遺伝カウンセリングが重要である.
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