特集 これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
第1章 総論
3 ゴナドトロピンの作用とその関連薬
笠原 佑太
1
,
岸 裕司
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
pp.18-23
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000626
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POINT
ゴナドトロピンである黄体化ホルモン(luteinizing hormone:LH)と卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone:FSH)は下垂体前葉で生成され,卵巣ではtwo-cell two-gonadotropin theoryに基づき,卵胞発育と性ステロイドホルモン合成に重要な役割を果たしている.
ゴナドトロピン製剤は,従来から閉経後婦人尿由来製剤が使用されてきており,LH含有量に応じてヒト閉経後尿性ゴナドトロピン(human menopausal gonadotropin:hMG)製剤とFSH製剤に分類され,病態に応じた使い分けが肝要である.尿由来製剤は供給や感染の観点ではデメリットも存在し,近年では遺伝子組換え型製剤が普及してきている.
ゴナドトロピンの低下をきたす中枢性の排卵障害・無月経では,挙児希望に応じたホルモン療法が求められ,挙児希望例ではLH活性を含むhMG製剤による排卵誘発を行い,挙児希望を有さない症例では性ステロイドホルモンの補充を行う.
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