今月の臨床 卵胞発育を理解する─知っておくべき基礎知識
卵胞発育の生理
ゴナドトロピンの作用機序
岸 裕司
1
1群馬大学医学部附属病院周産母子センター
pp.1098-1103
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208907
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●ゴナドトロピンは月経周期の間に,その血中濃度を大きく変化させるが,その受容体,特にLH受容体もまた,細胞表面での発現量には大きな変化がみられる.
●排卵に向けてのLH受容体の発現誘導には,E2,IGF-1,IL-6などの複数の局所因子が関与し,協調的に受容体の発現量を増加させていると考えられる.
●LH受容体は排卵前に発現のピークを迎え,排卵後には一過性の強いdown regulationを示す.その生理的な意義は明らかでないが,機序にはmiRNAが関与している.
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