特集 子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート
II.様々な子宮全摘と機能温存
11.帝王切開時の子宮摘出―Porro手術vs.子宮全摘―
杉本 充弘
1
,
藤森 啓太
2
,
平田 知之
2
1東都文京病院 統括院長
2東都文京病院 産婦人科
キーワード:
産褥子宮全摘術
,
Porro手術
,
cesarean hysterectomy
Keyword:
産褥子宮全摘術
,
Porro手術
,
cesarean hysterectomy
pp.418-424
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000603
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要旨
緊急の産褥子宮摘出術は非常にリスクの高い手術である.腹式帝王切開術に引き続く腟上部切断術(Porro手術)は出血部位・病巣が子宮体部に限局している場合に適応がある.頸がんリスクは残存するが,比較的低侵襲で性感覚や子宮残存心理など術後の有益性もあり,術式として有力な選択肢である.一方,子宮全摘術は高侵襲であるが,子宮下節・頸部の出血部位・病巣が除去され,母体救命に直結する手術である.計画的手術が望ましいが,緊急時でも,出血量の軽減,尿路損傷の回避,卵巣機能の温存が求められる.
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