特集 図表・チャートでパッと理解! ここまでわかった産婦人科の病態生理
第2章 腫 瘍
10.性索間質性腫瘍(顆粒膜細胞腫とセルトリ・ライディッヒ細胞腫を中心に)
小宮山 慎一
1
,
齋藤 有沙
1
,
谷口 智子
1
1東邦大学医療センター大森病院産婦人科
pp.206-211
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000162
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卵巣性索間質性腫瘍のうち特に重要なのは,顆粒膜細胞腫とセルトリ・ライディッヒ細胞腫(SLCT)である.ホルモン産生腫瘍が多く,予後は比較的良好であるものの,しばしば晩期再発を認め,治療抵抗性を示す.成人型顆粒膜細胞腫はFOXL2がドライバー遺伝子であり,TERTの二次変異によっていっそうの悪性形質を獲得する.SLCT患者はDICER1の生殖細胞系列病的バリアントを認めることが多く,遺伝性腫瘍の側面がある.治療は上皮性卵巣癌に準じる.
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