特集 図表・チャートでパッと理解! ここまでわかった産婦人科の病態生理
第1章 周産期
A.妊娠中の産科異常
5.常位胎盤早期剝離,慢性早剝羊水過少症候群(CAOS)
牧野 佑子
1
,
菊池 昭彦
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター母体胎児部門
pp.33-37
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000129
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常位胎盤早期剝離(早剝)
急性の子宮からの胎盤剝離であり母児ともに重篤な状態になりうる.自覚症状,血液検査,胎児心拍数モニタリング,超音波検査などにより総合的に診断する.胎児が生存していれば急速遂娩+集学的管理,死亡していれば播種性血管内凝固(DIC)を評価したうえで分娩管理を行う.
慢性早剝羊水過少症候群(CAOS)
妊娠初期~中期にかけて持続する性器出血と比較的大きい絨毛膜下血腫が存在する症例では,発症を懸念し経時的に診断・管理する.児は早産域での娩出+週数以上に呼吸管理に難渋することが多く,予後不良であることが多い.
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