特集 超音波がもたらす産婦人科診療の新機軸
Ⅱ.臨床への新たな活用法と工夫
9.子宮内膜症・子宮腺筋症の超音波検査
太田 郁子
1
,
平池 修
2
1倉敷平成病院婦人科
2東京大学医学系研究科産婦人科学講座
キーワード:
子宮内膜症
,
子宮腺筋症
,
3D超音波
Keyword:
子宮内膜症
,
子宮腺筋症
,
3D超音波
pp.169-174
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000044
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要旨
子宮内膜症および子宮腺筋症の経腟超音波断層法検査(TVS)による画像診断は,従来チョコレート囊胞の存在や子宮筋層の非対称肥厚といったTVSでわかりやすい所見のみを頼りにしたものでなされてきたが,近年,これらの疾患にはほかにも多彩な所見が存在することが指摘されており,TVSにおいて「意識的に描出しないとみえない所見をみる」技術が必要とされるようになった.MRIは子宮内膜症および子宮腺筋症の診断に有用な検査ではあることは言を俟たないが,そのアクセスの容易さを考えれば,TVSの診断精度を向上させることは,子宮内膜症および子宮腺筋症の早期診断および治療のためにも重要である.
本稿では,近年新たに提唱されるようになった子宮内膜症および子宮腺筋症の特徴的画像所見の供覧を通して,子宮内膜症と子宮腺筋症のTVS上の特徴とその病態との関連について述べる.
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