特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
5.von Willebrand因子,ADAMTS13[血液学的検査]
中山 享之
1
1愛知医科大学輸血・中央臨床検査部
pp.197-200
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001256
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Summary
1.von Willebrand因子(VWF)は,主として一次止血(血小板凝集)に関与する凝固因子である.そのため活性が,先天的もしくは後天的に低下する(前者はvon Willebrand病,後者は後天性von Willebrand症候群と称される)と出血傾向を呈する.
2.ADAMTS13は,VWFを切断する酵素であるが,先天的もしくは後天的に低下する(それぞれUpshaw-Schulman症候群,血栓性血小板減少性紫斑病と称される)と血小板凝集が亢進し血栓性微小血管症とよばれる病態となる.

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