特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
6.ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体,抗β2GPI抗体[免疫学的検査]
奥 健志
1
1北里大学医学部リウマチ膠原病・感染内科学
pp.201-204
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001257
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Summary
1.抗リン脂質抗体の測定は抗リン脂質抗体症候群(APS)の診断のほか,全身性エリテマトーデスの診断の補助にもなる.
2.ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体,抗β2GPI抗体の3種を測定することがAPSの診断とともに血栓症リスクの評価にも有用である.
3.3種類の抗体が陽性化するtriple positiveでは血栓症の再発リスクが高く,予防治療の強化が必要である.
4.若年性血栓症などのリスク因子の乏しい血栓症や非典型的な血栓症の場合には積極的に検査をする.

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