特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第V章 ポストコロナ時代に重要な薬剤耐性菌・微生物
4 基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生菌
石井 良和
1
1東邦大学医学部微生物・感染症学講座
pp.321-325
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000185
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Summary
1.基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)としてCTX-M-15やCTX-M-27などのセフォタキシム,およびびセフタジジムの加水分解効率の高い酵素が高率に検出される.
2.ESBL産生菌はフルオロキノロン系薬にも耐性を示す菌株が多い.
3.カルバペネム系薬に低感受性株の一部にはESBL大量産生株も含まれる.
4.重症ではないESBL産生株による感染症に対しては,β-ラクタム系薬-β-ラクタマーゼ阻害薬配合薬も有効である.
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