特集 輸液療法の基礎と実践
栄養輸液・輸液管理とその実際 高齢者に対する輸液とその管理
中神 太志
1
1大阪大学医学部附属病院 総合診療部
キーワード:
栄養評価
,
経腸栄養
,
静脈栄養
,
患者管理
,
摂食
,
水分摂取
,
せん妄
,
脱水症
,
輸液療法
,
理学的検査
,
重症度指標
,
アドバンスケア計画
,
体内水和状態
Keyword:
Nutrition Assessment
,
Enteral Nutrition
,
Drinking
,
Patient Care
,
Severity of Illness Index
,
Dehydration
,
Physical Examination
,
Organism Hydration Status
,
Parenteral Nutrition
,
Eating
,
Delirium
,
Advance Care Planning
pp.373-377
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021161512
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<Headline>1 高齢者は体液バランス調節能が低下しており、容易に脱水、溢水をきたしやすく、安全域が狭い。また、体液調節能は個人差が非常に大きいため、画一的な輸液療法は避け、個々の症例において検討する。2 身体所見による高齢者の体液量の評価は困難である。3 高齢者の輸液は心機能・腎機能を鑑み、少な目で開始するほうが無難である。4 持続輸液は、その必要性につき常に検討し、代替手段も検討する。持続点滴による転倒・せん妄のリスク上昇を意識する。静脈投与が困難な場合は皮下投与も選択肢の1つとして考える。5 人工的な栄養摂取・水分補給の手段については、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に基づいた選択を行う。
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