特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第3章)消化器内科・消化器外科 術後腸閉塞症
三毛 牧夫
1
1総合南東北病院 総合医療センター
キーワード:
危険因子
,
術後合併症
,
腸閉塞
Keyword:
Intestinal Obstruction
,
Postoperative Complications
,
Risk Factors
pp.149-154
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140446
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>生理的POI、POIと二次性麻痺性イレウス、そしてSBO 生理的POIは、ほとんどすべての腹部手術の後にある程度は起こり、それが遷延したものがPOIである。術後合併症などによる二次的(麻痺性)イレウスも起こりえるが、これらは放射線学的検査では結腸や直腸にガスがあり、そしてCTや小腸追跡造影検査では、機械的閉塞を示唆することはない。術後の癒着性SBOとPOIを鑑別することは重要である。前者のほとんどすべての症例は早期に腸機能が改善し、経口摂取がはじめられ、その後に悪心、嘔吐、腹痛、そして腹部膨満感が続くことが特徴的である。しかし、反対にPOIの患者は、腸機能の回復を経験することはないことが重要な鑑別点である。
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