特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第3章)消化器内科・消化器外科 便秘
鈴木 秀和
1
,
日比 紀文
1東海大学 医学部医学科内科学系消化器内科学
キーワード:
Magnesium Oxide
,
下剤
,
性因子
,
妊娠合併症
,
便秘
,
直腸瘤
,
Lubiprostone
Keyword:
Rectocele
,
Cathartics
,
Lubiprostone
,
Sex Factors
,
Constipation
,
Pregnancy Complications
,
Magnesium Oxide
pp.155-163
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140447
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>女性の便秘については、最近、慢性便秘症ガイドライン2017も発刊され、新たな便秘治療薬も導入されるようになり、便秘診療への考え方が大きく変化してきた。産科や婦人科は、便秘が高率に合併してくる診療領域であるが、その対応については、今なお旧来からの市販薬(センノシドなどの刺激性下剤)が中心となっているのが現状である。しかし、今後は第1段階として生活習慣・食習慣の改善、第2段階として浸透圧性下剤あるいは上皮機能変容薬(妊娠中にはルビプロストンは投与禁忌、他は未だ妊娠中の安全性は確立されていない)。そして第3段階として刺激性下剤、浣腸の頓用がこれからの原則になってくることを知っておいて頂きたい。女性では大腸がんが悪性新生物による死因の第1位となっている。便秘治療の際には病歴や年齢などを考慮しながら、X線検査やCT検査などの画像診断、内視鏡検査などを行い、大腸がんを含む狭窄性、器質性の便秘を見逃さないように最大限に留意して頂きたい。
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