腹痛を診る-非専門医に求められる初期診療 疾患各論
下部消化管疾患 腸閉塞を呈する疾患
安達 洋祐
1
1久留米大学 医学部医学教育研究センター
キーワード:
Crohn病
,
S状結腸疾患
,
術後合併症
,
鼠径ヘルニア
,
大腸腫瘍
,
腸閉塞
,
腹痛
,
閉鎖孔ヘルニア
,
癒着
,
腸捻転
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Crohn Disease
,
Hernia, Obturator
,
Hernia, Inguinal
,
Intestinal Obstruction
,
Postoperative Complications
,
Sigmoid Diseases
,
Colorectal Neoplasms
,
Abdominal Pain
,
Intestinal Volvulus
pp.743-747
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016410194
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腸閉塞の腹痛は,臍周囲の間欠性の疝痛(蠕動痛)である.絞扼性腸閉塞では,限局した持続性の腹痛や圧痛がある.腸閉塞の初期対応は,十分な輸液と経鼻胃管の挿入である.頻度が高いのは,腸管癒着・ヘルニア・大腸がんである.腹部X線は,臥位で骨盤まで撮影して閉塞部位を判断する.迷ったときは,造影CTで腸管虚血の有無をチェックする.絞扼性腸閉塞や外科的腸閉塞は,早めに外科医に相談する.日常診療では,腸閉塞とイレウス(腸管麻痺)を区別する.
©Nankodo Co., Ltd., 2016