原著
子宮体癌に対するロボット支援下傍大動脈リンパ節郭清術の有用性:開腹手術および腹腔鏡下手術との比較
馬淵 誠士
1
,
新納 恵美子
,
山田 有紀
,
岩井 加奈
,
長安 実加
,
川口 龍二
1奈良県立医科大学 産科学婦人科学講座
キーワード:
開腹術
,
子宮内膜腫瘍
,
大動脈
,
腹腔鏡法
,
リンパ節切除
,
失血-外科
,
後向き研究
,
治療成績
,
類内膜癌
,
手術時間
,
ロボット手術
Keyword:
Aorta
,
Lymph Node Excision
,
Laparotomy
,
Retrospective Studies
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Endometrioid
,
Endometrial Neoplasms
,
Laparoscopy
,
Operative Time
,
Robotic Surgical Procedures
pp.83-90
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022071440
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早期子宮体癌に対するロボット支援下傍大動脈リンパ節郭清術の有用性を検討することを目的とし、初期経験症例を対象とした後方視的検討を行った。ロボット支援下手術は腹腔鏡下手術と同様の経腹膜アプローチで安全に実施可能であり、大量出血を含む術中合併症や開腹移行を認めず、手術時間および摘出した傍大動脈リンパ節個数の中央値は、422分、63個であった。ロボット支援下手術の術中出血量は全例で少量(測定不能)であった。同時期に実施した腹腔鏡下手術および開腹手術との比較では、ロボット支援下手術の手術時間が最も長かったものの、出血量はロボット支援下手術が最も少なく、摘出した傍大動脈リンパ節の個数はロボット支援下手術が最も多かった。ロボット支援下傍大動脈リンパ節郭清術は、腹腔鏡下手術と同等に有用であり、今後の保険適用が期待できる術式と考えられた。
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